Marron Apartment

marron apartment

(c) Ryota Atarashi

  • 竣工年  :2007年
    設計   :flathouse
    所在地  :神奈川県
    敷地面積 :101.23m2
    建築面積 :50.30m2
    延床面積 :128.89m2
    木造 一部
    鉄筋コンクリート造
    地下1階地上2階建

    神奈川県に計画された、ある姉妹が別々に住むアパートである。
    計画地は駅からぐるっと放物線を描くような坂道の折り返し地点にある。
    このぐるっとした放物線がとても心地よく思えたので、建物内部も外部の曲線をそのまま縮小コピーにできないかと考えた。1階は妹が住み、玄関から入り波板で囲まれた水回りを中心に、リビング・寝室へと右回りに移動する。2階は姉が住み、妹とは逆回りの生活をする。また、放物線を描くような坂道、ランドスケープデザインのような既存の間知石との心地よい自然な関係をできるだけ壊したくないという考えから、建物の外形は既存の間知石のラインに沿わせて計画し、屋根も外壁も「土」を特殊な溶剤で固めたもので区別なく一体に仕上げにしている。経年変化とともに、外壁と屋根には草や苔が生え、建物というよりは自然にできた小山のような存在になることを目指している。経年変化をネガティブに考えるのではなく、むしろ環境に馴染んでいくポジティブな変化になればと考えた。

    撮影 Ryota Atarashi