Villa in Kisokoma

(c) Takumi Ota

  • 木曽駒高原にある別荘の増築です。
    もともとある建物の延長としての増築ではなく、これまでとは気持ちが切り替わるような空間と雰囲気が求められていました。そこで、母屋にはない山荘らしい体験が作れないかとスケッチを始め、山荘の原型として、まず思いついたのがテントです。テントは構造として三角形という安定した形状を持ち、内部は一室空間でありながら、居場所により天井高が変化するため、単調ではなく、豊かな空間体験ができます。そんなテントの延長上にある建築を作るため、様々な屋根形状を検討し、結果的には正方形の板を対角線で山折にした屋根としました。屋根の四つあるコーナーの二つは天井が最も高くなり、他の二つは天井が最も低くなり、単純な形状でありながら、内部空間はテントと同じように居場所により天井が変化し、豊かな空間となりました。屋根形状を決め、内部の天井高と外部の環境に合わせてエントランスや開口部を設け、友人や家族と語り合う場所、寝泊りできる場所、休む場所を設えました。都会の喧騒の中で日常を過ごすクライアントやその家族が、週末にはこのテントのような大屋根の下で自然に寄り添い、豊かな空間を過ごすことができたら、と考えました。