プレカット工場視察
静岡のプレカット工場に視察にいきました。
途中で富士サービスエリアで休憩。
久しぶりにこのサービスエリアにきてびっくりしました。
スタバが富士山を独占できる場所に、独立して建っていました。
ここで休憩しました。

その後、プレカット工場にいきましたが、あらためて勉強になりました。
木材は山からではなく、海から来るものなんですね。

設計事務所で描いた図面をもとにできたプレカット図はネットでデータのやり取りをし、最終的にはプレカットの機械に送られます。

最近は金属もそうですが、材木も値上がりが進んでします。それを、廃材を燃やして自家発電に利用したりして、なんとか値上げしないように頑張っている中国木材さんには頭がさがりました。
これからも、定期的にいろいろな工場を視察していこうと思います。
年度末
年度末なので、分譲物件などの仕事の依頼も増えてきます。
予算取りの季節なんですね。
4棟の分譲物件で、ちょっとだけ面白い案かなと思って提案すると、
事業主さんに「もう少し、普通のやつをお願いします。」
というようなことを言われました。
すべては売れるためなので仕方がないことですが・・・。
一方、本日(日曜日)、あるエンドユーザーのクライアントに注文住宅の提案をしました。
普通な案と、ちょっとだけひねった案と、かなりひねった案の3案を提案したのですが、
かなりひねった第3案が、「これ、いい!」「どうせ坂野さんに頼むんだったら、これぐらいの方が楽しそう」と言われました。
先述の分譲の一件があったので、意外な反応で少し戸惑いましたが、
これこそエンドユーザーが求めている提案なのだと、改めて確信しました。
売れる物件を作りたい事業主さんに内緒でお教えします。
エンドユーザーが本当に必要としている物件とは、設計者が考え抜いた「第3の案」ですよ。
パーク・アンド・タワー
連休ですね。
天気はいいのですが、お仕事されている方も多いと思います。
お疲れ様です。
設計の仕事もそうですが、連休空けの締め切りって多いのが常ですよね。
さて、前回のブログで「機械」という言葉から始まって、コルビュジェの話になりましたので、今回も少しコルビュジェのことを書こうと思います。
彼が面白いのは、効率化された都市を計画することによって、人間と人間、そして人間と自然がうまく共存できると考えたところです。
トニーガルニエの工業都市計画やエベネザー・ハワードの田園都市も、もちろん人間と自然の関係を考慮していますが、コルビュジェの都市計画はこれらの都市計画とはまったく異なります。
コルビュジェが提唱した都市は、100階建て以上の高層ビル(マンション)を間隔を大きくとりながら、建てていくというものでした。高層ビルの下には信号の無い高速道路をメインとした交通網と広大な公園が広がっています。電車は全て地下鉄とします。
高層ビルには住戸はもちろん、店舗もオフィスも学校も交通以外の全ての施設が備わっています。
人は、家からオフィスや学校へはエレベーターで移動するため、無駄な時間はかかりません。
地上に下りれば広大な公園でリラックスできます。
そのうえ、電気や上下水道といった設備も集中するので、無駄がありません。
つまるところ、彼が提案したのは、都市の密度を上げて効率化し、その副産物としてできる大きな余白(自然または公園)を楽しみましょう、ということでした。
また、中途半端な高密化は、かえって人間や自然の毒だということです。
なぜなら、中途半端な高密化だと交通も設備も無駄が多くなり、余白も中途半端になり、これでは人間も自然も生存しにくい環境となってしまうからです。
例えば、都市の小さなどんぐり公園ではカブトムシは生存しませんよね。生態系が多様化するには、ある程度まとまった広さが必要なのです。
それでは、現在の都市、東京はどうでしょうか?
都内で小さい敷地で住宅を考える際、いつも、コルビュジェのことが頭に浮かびます。
自然を救済することは、人間を救済することと同意だと、彼はいち早く気付いていたのだと思います。
立春
節分が過ぎました。
いよいよ、春ですね。
「節分」という言葉は、文字通り季節を分けるという意味で、もともと1年に4回あったそうですが、現在では冬から春に変わる2月3日の風習だけが残っているそうです。
私は花粉症なので、正直、「ついに来たか・・・」という感じです。
さて、冬は過ぎ去っても、厚生労働大臣の女性に対して機械と表現した騒動は、まだまだ続いているみたいですね。
かつて、建築家ル・コルビュジェは、「住宅は住む機械である」(machines ? habiter)と発表し大変話題になりました。
コルビュジェは、住宅を装飾ではなく、機能で人を幸せにしようと考えたのだと思います。
しかし、実際の彼の計画は、そんなにドライなものではありません。
彼は、人と自然と交通のより良い関係性を模索し続けました。
その理念は、50年以上たったいまでもいき続けています。
話は戻って、もし民主党が政権を取っていたとして、民主党の厚生労働大臣が同じ発言をしたとしたら、そのとき野党である自民党は、今の野党と同じように国会を欠席して審議拒否をしたのでしょうか?
どちらにしろ、「とりあえず、失言をした政治家のけじめは選挙の時に国民にしてもらうこととして、国会では他の大事な議論をどんどんしましょう」という野党が現れたら、支持したいですね。
(由)
上棟式
1月27日は上棟式でした。
1月は二つの地鎮祭と一つの上棟式があり、おめでたい月となりました。
上棟式のやり方の相談も時々あるので、ここで紹介しますね。
まず、棟飾りを棟の高いところに付けます。
この棟飾りは、最終的には小屋裏に隠れてしまいますのでよく拝んでおきます。
海の幸、山の幸を建物内部に供えます。
お塩、お米を建物の四隅の柱に盛り、御神酒をかけます。
クライアントのご挨拶、建築士のご挨拶、建設会社さんのご挨拶と進みます。
その後、棟梁、もしくは建設会社の方が乾杯をします。
この後、「直来(なおらい)」といって宴会が行われます。
職人さんのほとんどはお車で来ていますので、アルコールは基本的に飲みません。
そういう時節柄、「直来」が割愛され、乾杯のあとすぐに「締め」となる場合もあります。
「締め」は鳶の頭がやる場合が多いですが、大きな建物では建設会社の方が行います。
「締め」は3本締めが多いようです。
最後に、クライアントの方から職人さんや現場監督さんにご祝儀と引出物をお渡しして終わりです。
ご祝儀の額は参考までに書きますと、大工の棟梁、鳶の頭には2万、現場監督さんには1万、その他には5千円という感じでしょうか。
引出物は御神酒とお赤飯と紅白餅等です。
建設会社さんに相談すれば、全部一式で揃えてくれます。
地方ではそれぞれいろいろな上棟式のやり方がありますので、上棟式はどうしようかなと思われている方は建設会社さんや建築士に遠慮なく相談してみては如何でしょうか。
ちなみに、上棟式に供えた海の幸、山の幸や引出物のお餅を食べるとお金が貯まると言われていますよ。
コーチング
最近、あるクライアントから、
「コーチングの実験台になってくれませんか?」
と聞かれました。
ある講習を受けて、誰かをコーチングするという宿題が出たそうです。
そこで、格好な相手として私に白羽の矢がたったわけです。
私はコーチングと聞いて、他人にあるスキルを向上させる方法のことかなと思ったのですが、どうやら違うみたいです。
クライアントの説明によると、コーチングとは、コーチする人がコーチされる人に質問を出して行き、コーチされる人が自分で解決方法を導いていく作業のことのようです。
内容を書くと長くなるので書きませんが、電話にて30分ぐらいでコーチングは終わりました。
最後の質問は、「こういったコーチングはお商売として成り立つと思いますか?」
でした。
私は「成り立つと思いますよ」と答えました。
江原さんのスピリチュアカウンセリング等がこんなに流行る時代ですから、人の心理や感情を上手にコントロールするという需要はあると思います。
しかし、コーチングもカウンセリングも同じくする側の力量が問われていくことになるでしょう。そうやって淘汰されていくのは他の仕事と同じだと思います。
話はかわりますが、フラットハウスのホームページは去年暮れに予告した通りリニューアルいたしました。まだ完全ではないですが、取り急ぎUPしています。
新しいホームページもどうぞ宜しくお願いします。
新しいホームページについてはスタッフの澤田くんがかなりがんばりました。ありがとう!
その澤田くんのブログでは、おもしろいアングラ情報を紹介していますのでこちらも紹介しておきます。
また、フラットハウスではみなさまから建築、土地の様々なご相談を承っております。
ご相談はこちらからどうぞ。
(由)
地鎮祭

今日は地鎮祭です。
今年になってもう二つ目の地鎮祭となります。
去年最後の地鎮祭が12月18日でしたから、ここのところ2週間に一つのペースです。
幸い3つとも晴れの日で、とても気持ちよくお祈りすることができました。
地鎮祭の中で「降神の儀」と「昇神の儀」というのがあります。
「降神の儀」はその言葉通り、神様にその敷地へ降りてきていただくための儀式です。
そのとき、とても言葉では表現しにくいのですが、神主さんが
「うぉぉぉぉぉーーー・・・」
と低いうめき声を発します。
この声はとても独特で、神主さんによっても少しずつ声の出し方が違います。
クライアントの方にはこの声で笑いが込み上げてしまい、それをこらえるために肩がふるえてしまう方もいらっしゃいます。
不謹慎と思い、笑いをこらえようと思えば思うほど、はまってしまいます。
それほど不思議なうめき声ですが、その意味を猿田彦神社の神主さんから教えていただきました。
この声は「ヤタガラス」という神話上の鳥の鳴き声をまねたものだそうです。
調べてみますと、日本神話ではヤタガラスは神武天皇が神武東征の際、熊野から大和への道案内をしたとされています。
参列していたスタッフが「ヤタガラスってサッカー日本代表チームの紋章ですよね」
というので、ヤタガラスは一層気になる存在になりました。
「足が3本あるんですよ」とスタッフ。
「へぇー。」
2007
新年 明けまして おめでとうございます。
本年も宜しくお願いします。
2007年は変化の年になると、各方面で聞かれます。
建築の世界も2007年は変化の年になると思います。
よって、今年の一文字は「変」になるのでは・・・。
そんな中でフラットハウスの今年のテーマは「原点」です。
実は「進化」ではないというのが、重要なんです。
今年はすべての建築、設計を原点から考え直そうと思っています。
それは、年末見たあるテレビ番組を見たのがきっかけです。
ある預言者(名前はたしかジュリアーノ)の予言によると、たしか2030年代だったと思いますが、なんと気温が摂氏60度以上になるところが地球上に現れるというのです。
この預言者は予知夢で将来を予言するそうなんですが、阪神大震災やインドネシアの大地震もかなり正確に予言して、各国の政府にファックスで警告をしていたそうです。もちろん政府は混乱を避けるために公表はしていませんでした。
予言が当たる当たらないと関わらず、私たちはこの暖冬を含め、地球の異常を肌で感じ初めているのではないでしょうか。
また、地球上の生物は10分に1種、絶滅してしまっているそうです。
私も建築家として、地球の回復に少しでも貢献できる建築が必要ではないかと思います。
そのためには、20世紀から高度な進化を遂げた建築をもう一度見直し、必要であれば大きな軌道修正をしなくてはならないと考えます。
かつて、バックミンスターフラーという建築家がいましたが、彼は原点から考える建築家でした。
19世紀から20世紀にかけてたくさんの偉大な建築家が生まれましたが、彼は他の建築家とはまったく違う、唯一無地の建築家といえます。
特に1944年に彼がカンザス州ウィチタで造ったダイマキシオン・ハウスは今考えても衝撃的です。それはドラム缶のような筒状の入れ物で輸送できるインスタント住宅の発明でした。
結局、あまり実用されませんでしたが、それをもとに1947年に有名なジオデシック・ドームを発明します。
2007年、人類はフラーの考えた建築でもなく、20世紀以降のモダニズム建築でもない、次世代の建築を真剣に考える時期にさしかかったのではないでしょうか。
ちょっと、大きなお話になってしまいましたが、建築は今、小さなことから大きなことまで「原点」を再考しなければなりません。
由
仕事納め
今年、建築界は変わりました。
正確には、変わり始めましたというべきでしょうか。
そのため、クライアントのみなさんも我々設計者も、あたふたした一年だったと思います。
建築界は耐震偽造事件で、膿み出しが始まりましたが、まだまだ古い体制がはびこっているのが現状です。
しかし、今年を機に建築界は本当にあるべき状態になっていくと思います。
そういった意味では、建築界は来年から明るい未来が始まります。
フラットハウスでも来年に持ち越しのプロジェクトがいくつかありますが、どれも明るい未来を象徴する楽しい建築ばかりです。
来年はフラットハウスのHPもリニューアルする予定です。
今年お世話になったクライアントのみなさん、本当にありがとうございました。
それから、現場監督のみなさん、職人のみなさん、フラットハウスのスタッフ、一年間お疲れ様でした。
みなさま、良いお年をお迎えください。
由
打ち合わせ
14日(木)は工事着工前の会議でした。
現場監督の意見はいつも勉強になります。
いい現場監督は自信があり、段取り上手です。
監督さんはたくさんの職人さんをまとめなければいけないわけですから、決して簡単な仕事ではありません。
そういえば、自分が建築家という職業を知ったのは高校2年生ぐらいのころだったと思います。
私はあまり人と仕事を共有することを望まず、本当は一人でこつこつと仕事ができる職業がいいなと思っていました。
そのとき建築家は小説家と同じように、一人でこつこつする仕事なのかな、とおぼろげながらイメージしていました。
だから、この道に進みました。
が、実際は違いました。
この仕事はコミュニケーションとディレクションが一番重要です。
建物は、クライアント、現場監督、職人さんなど、たくさんの人が関わってはじめて完成します。
そうなると、コミュニケーションで仕事の質が決まるのは必然なんですね。
いつも、そのことを意識して仕事しています。
