2007-12
一年
しばらくブログを書かないでいたら、とうとう年末がきました。
忙しい一年でした。つくづく。
今年は早めに手帳を買いました。伊東屋オリジナル商品の小さいタイプのやつです。2年前に使っていたものですが、めぐりめぐって戻ってきました。
歴史は繰り返します。
ただ、なんか世の中はこれまでとは違う、まったく予測できないFACEに入ってきたのでは、と思っているのは僕だけでしょうか?
flathouse sakano
ゲーム
もうすぐクリスマスですね。
新しいのゲーム機器が発売される時期です。
数年前に任天堂DSが発売されたとき、みなさん売れると思いました?
僕はこれは売れないんじゃないかと思っていました。
なぜなら、ゲーム機器の新しい操作方法、新しいインターフェイスの開発ばかりに意識がいってしまい、本当に消費者が求めているものから離れていってしまっているんではないかと考えたからです。
発売当初はやっぱり売れませんでした。
ところが、しばらくして予想を反して売り切れ状態となりました。
これは、「脳トレ」というゲームの人気が大きな原因ではないかと思われますが、とにかく売れに売れました。
その後発売したゲーム機「WII」の好調も周知の事実です。
「WII」もDSと同じくやっぱり、これまでにない新しいインターフェイスが話題となりました。
そこで、大きく溝を開けられたのが、ソニーの「プレイステーション」と「PSP」です。
こちらは、指だけを使った従来通りのインターフェイスです。
発売当初、「PSP」はこれまでのゲーム機器からくらべると画面が格段にきれいというのがウリでした。
ぼくは、こっちの方が売れると思いました。
なぜなら、単純で簡単だからです。
操作方法を変えても消費者は混乱するだけだし、DSのようにペンを使ったゲームはあんまり面白くないと思ったからです。
くどいようですが、予想ははずれました。
でも、はずれて嬉しかったです。
任天堂の根底から従来のゲームを変えるというスタンスに敬意を持っていたからです。
消費者がついて来れないのでは、という心配は任天堂内部でもあったのではないでしょうか。
僕は、世の中というのは回り道をしながらも、結果的には常に分かりやすい方向に進んで行くものと考えています。
しかし、分かりやすい方向の判断はそれほど簡単なものではないということですね。
建築家のスタンスも大きく二つに分かれます。
青木淳さんの文章を引用すれば、
一方に、まぼろしを現実の世界に定着することを目的とした建築家がいる。もう一方に、まぼろしのような、そもそも個人的なものでしかありえないものではなく、社会的な課題なり歴史的な課題なりへ解答を与えることを目的とした建築家がいる。
となります。
ちなみに、前者は建築のプログラムの構成を根底から変えることを目的とした建築家のことです。日本ではなぜか前者が多数派ですが、世界でみれば後者が多数派です。
さて、どちらが勝ち組となるのか?
言わないだけで、日本の建築家全員が意識している命題です。
flathouse sakano