2007-01
上棟式
1月27日は上棟式でした。
1月は二つの地鎮祭と一つの上棟式があり、おめでたい月となりました。
上棟式のやり方の相談も時々あるので、ここで紹介しますね。
まず、棟飾りを棟の高いところに付けます。
この棟飾りは、最終的には小屋裏に隠れてしまいますのでよく拝んでおきます。
海の幸、山の幸を建物内部に供えます。
お塩、お米を建物の四隅の柱に盛り、御神酒をかけます。
クライアントのご挨拶、建築士のご挨拶、建設会社さんのご挨拶と進みます。
その後、棟梁、もしくは建設会社の方が乾杯をします。
この後、「直来(なおらい)」といって宴会が行われます。
職人さんのほとんどはお車で来ていますので、アルコールは基本的に飲みません。
そういう時節柄、「直来」が割愛され、乾杯のあとすぐに「締め」となる場合もあります。
「締め」は鳶の頭がやる場合が多いですが、大きな建物では建設会社の方が行います。
「締め」は3本締めが多いようです。
最後に、クライアントの方から職人さんや現場監督さんにご祝儀と引出物をお渡しして終わりです。
ご祝儀の額は参考までに書きますと、大工の棟梁、鳶の頭には2万、現場監督さんには1万、その他には5千円という感じでしょうか。
引出物は御神酒とお赤飯と紅白餅等です。
建設会社さんに相談すれば、全部一式で揃えてくれます。
地方ではそれぞれいろいろな上棟式のやり方がありますので、上棟式はどうしようかなと思われている方は建設会社さんや建築士に遠慮なく相談してみては如何でしょうか。
ちなみに、上棟式に供えた海の幸、山の幸や引出物のお餅を食べるとお金が貯まると言われていますよ。
コーチング
最近、あるクライアントから、
「コーチングの実験台になってくれませんか?」
と聞かれました。
ある講習を受けて、誰かをコーチングするという宿題が出たそうです。
そこで、格好な相手として私に白羽の矢がたったわけです。
私はコーチングと聞いて、他人にあるスキルを向上させる方法のことかなと思ったのですが、どうやら違うみたいです。
クライアントの説明によると、コーチングとは、コーチする人がコーチされる人に質問を出して行き、コーチされる人が自分で解決方法を導いていく作業のことのようです。
内容を書くと長くなるので書きませんが、電話にて30分ぐらいでコーチングは終わりました。
最後の質問は、「こういったコーチングはお商売として成り立つと思いますか?」
でした。
私は「成り立つと思いますよ」と答えました。
江原さんのスピリチュアカウンセリング等がこんなに流行る時代ですから、人の心理や感情を上手にコントロールするという需要はあると思います。
しかし、コーチングもカウンセリングも同じくする側の力量が問われていくことになるでしょう。そうやって淘汰されていくのは他の仕事と同じだと思います。
話はかわりますが、フラットハウスのホームページは去年暮れに予告した通りリニューアルいたしました。まだ完全ではないですが、取り急ぎUPしています。
新しいホームページもどうぞ宜しくお願いします。
新しいホームページについてはスタッフの澤田くんがかなりがんばりました。ありがとう!
その澤田くんのブログでは、おもしろいアングラ情報を紹介していますのでこちらも紹介しておきます。
また、フラットハウスではみなさまから建築、土地の様々なご相談を承っております。
ご相談はこちらからどうぞ。
(由)
地鎮祭
今日は地鎮祭です。
今年になってもう二つ目の地鎮祭となります。
去年最後の地鎮祭が12月18日でしたから、ここのところ2週間に一つのペースです。
幸い3つとも晴れの日で、とても気持ちよくお祈りすることができました。
地鎮祭の中で「降神の儀」と「昇神の儀」というのがあります。
「降神の儀」はその言葉通り、神様にその敷地へ降りてきていただくための儀式です。
そのとき、とても言葉では表現しにくいのですが、神主さんが
「うぉぉぉぉぉーーー・・・」
と低いうめき声を発します。
この声はとても独特で、神主さんによっても少しずつ声の出し方が違います。
クライアントの方にはこの声で笑いが込み上げてしまい、それをこらえるために肩がふるえてしまう方もいらっしゃいます。
不謹慎と思い、笑いをこらえようと思えば思うほど、はまってしまいます。
それほど不思議なうめき声ですが、その意味を猿田彦神社の神主さんから教えていただきました。
この声は「ヤタガラス」という神話上の鳥の鳴き声をまねたものだそうです。
調べてみますと、日本神話ではヤタガラスは神武天皇が神武東征の際、熊野から大和への道案内をしたとされています。
参列していたスタッフが「ヤタガラスってサッカー日本代表チームの紋章ですよね」
というので、ヤタガラスは一層気になる存在になりました。
「足が3本あるんですよ」とスタッフ。
「へぇー。」
2007
新年 明けまして おめでとうございます。
本年も宜しくお願いします。
2007年は変化の年になると、各方面で聞かれます。
建築の世界も2007年は変化の年になると思います。
よって、今年の一文字は「変」になるのでは・・・。
そんな中でフラットハウスの今年のテーマは「原点」です。
実は「進化」ではないというのが、重要なんです。
今年はすべての建築、設計を原点から考え直そうと思っています。
それは、年末見たあるテレビ番組を見たのがきっかけです。
ある預言者(名前はたしかジュリアーノ)の予言によると、たしか2030年代だったと思いますが、なんと気温が摂氏60度以上になるところが地球上に現れるというのです。
この預言者は予知夢で将来を予言するそうなんですが、阪神大震災やインドネシアの大地震もかなり正確に予言して、各国の政府にファックスで警告をしていたそうです。もちろん政府は混乱を避けるために公表はしていませんでした。
予言が当たる当たらないと関わらず、私たちはこの暖冬を含め、地球の異常を肌で感じ初めているのではないでしょうか。
また、地球上の生物は10分に1種、絶滅してしまっているそうです。
私も建築家として、地球の回復に少しでも貢献できる建築が必要ではないかと思います。
そのためには、20世紀から高度な進化を遂げた建築をもう一度見直し、必要であれば大きな軌道修正をしなくてはならないと考えます。
かつて、バックミンスターフラーという建築家がいましたが、彼は原点から考える建築家でした。
19世紀から20世紀にかけてたくさんの偉大な建築家が生まれましたが、彼は他の建築家とはまったく違う、唯一無地の建築家といえます。
特に1944年に彼がカンザス州ウィチタで造ったダイマキシオン・ハウスは今考えても衝撃的です。それはドラム缶のような筒状の入れ物で輸送できるインスタント住宅の発明でした。
結局、あまり実用されませんでしたが、それをもとに1947年に有名なジオデシック・ドームを発明します。
2007年、人類はフラーの考えた建築でもなく、20世紀以降のモダニズム建築でもない、次世代の建築を真剣に考える時期にさしかかったのではないでしょうか。
ちょっと、大きなお話になってしまいましたが、建築は今、小さなことから大きなことまで「原点」を再考しなければなりません。
由